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犬飼いの賃貸退去費用は?床・壁の修繕相場と自分でできる補修方法

ペット

犬と一緒に賃貸物件で暮らしてきた方にとって、退去時の費用は大きな不安要素ではないでしょうか。特に床のフローリングについた引っかき傷や、壁紙の汚れ、柱の噛み跡など、犬特有の損傷がどれくらいの費用になるのか気になるところです。

退去費用は損傷の種類や範囲によって大きく変わりますが、適切な知識と事前の対策があれば、不要な出費を抑えることができます。本記事では、犬による床・壁の損傷パターン別に修繕費用の実例を紹介し、自分でできるDIY補修テクニックから、退去立ち会い時の交渉ポイントまで、実践的な情報をお届けします。

犬による床・壁の損傷パターン別|退去費用の実例と相場

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犬を飼っている賃貸物件では、床や壁にさまざまな損傷が生じます。ここでは、具体的な損傷パターンごとに修繕費用の相場を見ていきましょう。

【床】小型犬vs大型犬のフローリング傷:深さ・範囲別の修繕単価

犬による床の損傷は、犬種や体重によって程度が大きく異なります。

表面的な引っかき傷(浅い傷)の場合小型犬による軽微な引っかき傷であれば、リペア(補修)で対応可能です。費用相場は1箇所あたり5,000円〜15,000円程度です。リペア職人が専用の樹脂やパテを使って傷を埋め、周囲の色味に合わせて仕上げます。

深い凹み傷・広範囲の傷の場合大型犬が走り回ったことによる深い傷や、複数箇所に広がる損傷の場合は、部分的な張り替えが必要になります。1畳(約1.65㎡)あたり20,000円〜40,000円が目安です。ただし、フローリング材の在庫状況や経過年数によっては、隣接する部屋まで含めた広範囲の張り替えを求められることもあります。

全面的な損傷の場合6畳のリビング全体の張り替えとなると、材料費と工賃を合わせて100,000円〜200,000円程度かかることもあります。ただし、後述する耐用年数を考慮すれば、入居者の負担額は減額される可能性があります。

【壁】犬種・飼育環境別の壁紙損傷:汚れ・破損タイプごとの費用

犬による壁の損傷は、主に低い位置に集中します。

低位置の引っかき傷(腰壁程度)犬が立ち上がって前足をかけることで生じる壁紙の引っかき傷は、床から50cm〜100cm程度の高さに集中します。壁1面(約10〜15㎡)の張り替えで30,000円〜50,000円が相場です。壁紙の単価は1㎡あたり1,000円〜1,500円程度ですが、これに施工費や既存クロスの撤去費用が加わります。

角・柱の噛み跡ドア枠や柱に犬が噛みついてできた傷は、木材の補修や交換が必要になることがあります。1箇所あたり15,000円〜30,000円が目安ですが、損傷が深い場合は建具ごとの交換となり、50,000円以上かかることもあります。

よだれ・鼻跡による変色窓ガラスの下部や壁の低い位置に付着したよだれや鼻跡は、専用クリーニングで除去できる場合があります。費用は10,000円〜20,000円程度です。ただし、長期間放置して変色が進行している場合は、壁紙の張り替えが必要になります。

【建具・設備】見落としがちな扉・巾木・窓枠の損傷費用

犬を飼っていると、意外と見落としがちなのが建具周辺の損傷です。

  • 巾木(はばき)の噛み跡・傷:1箇所10,000円〜20,000円
  • ドアの下部の引っかき傷:1枚15,000円〜(再塗装)、30,000円〜(交換)
  • 網戸の破れ:1枚5,000円〜15,000円

特に玄関ドアや部屋の出入口付近は、犬が出入りを要求して引っかくことが多く、損傷が集中しやすい箇所です。

【引用元】国土交通省「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」https://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/house/jutakukentiku_house_tk3_000020.html

「犬による傷」は全額負担?耐用年数を使った費用軽減の計算式

犬による損傷であっても、建材の耐用年数を考慮することで、支払う費用を軽減できる可能性があります。ここでは、耐用年数の考え方と具体的な計算方法を解説します。

フローリング材の耐用年数と残存価値の算出方法(実例付き)

複合フローリングの耐用年数一般的な賃貸住宅で使用される複合フローリングの耐用年数は、おおむね8年〜10年とされています。これは、その期間を経過すると資産価値が最低限(残存価値1円または取得価額の10%程度)まで下がることを意味します。

クッションフロアの耐用年数クッションフロア(CF)は比較的安価な床材で、耐用年数は6年程度です。ペット可物件の水回りや洗面所などに多く使用されています。

築年数・入居年数別の負担割合シミュレーション

以下は、フローリングの部分張り替え費用が60,000円の場合の、入居年数による負担額の変化です。

入居年数残存価値率入居者負担額の目安
1年未満90%54,000円
3年60%36,000円
5年30%18,000円
8年以上10%(最低額)6,000円〜10,000円

ただし、これはあくまで目安であり、実際の計算方法は管理会社や大家さんによって異なる場合があります。

壁紙(クロス)の経年劣化:犬の傷でも減額される理由

壁紙の耐用年数は6年です。つまり、入居から6年以上経過している場合、たとえ犬が壁紙を傷つけていても、その壁紙自体の価値はほぼゼロになっています。

犬の傷の深さによる減額適用の可否ただし、耐用年数が過ぎていても、以下のような場合は「毀損(きそん)」とみなされ、工事費用の一部を負担する必要があります。

  • 壁紙だけでなく下地のボードまで傷ついている場合
  • 広範囲にわたって破れや穴が開いている場合

一方で、表面的な汚れや軽い引っかき傷程度であれば、入居6年以上の場合は負担額を最小限に抑えられる可能性が高いです。

「善管注意義務違反」と認定されやすい犬の損傷ケース

賃貸契約では、入居者は「善良な管理者としての注意義務(善管注意義務)」を負っています。この義務に違反したとみなされると、経年劣化による減額が適用されない可能性があります。

善管注意義務違反とされやすい事例

  • 放置されたトイレ失敗による床の腐食:犬の粗相を長期間放置し、床材が腐食・変色した場合
  • 無防備な爪研ぎ環境による壁の大規模破損爪切りや爪とぎ対策を一切せず、壁や柱が著しく損傷した場合
  • 換気不足による極度のカビ・臭いの染み付き:定期的な清掃や換気を怠り、原状回復が困難なレベルの汚損

こうしたケースでは、耐用年数に関わらず全額負担を求められることがあるため、日頃から適切な管理が重要です。

【引用元】国土交通省「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」https://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/house/torikumi/honbun2.pdf

退去前の3週間でできる!犬による傷を目立たなくするDIY補修術

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退去前に自分で補修できる範囲を対処しておくことで、管理会社からの印象が良くなり、費用を抑えられる可能性があります。ここでは実践的なDIY補修テクニックを紹介します。

【床の浅い傷】市販の補修キット活用法|おすすめ商品3選と使い方

フローリング補修マーカー表面的な引っかき傷には、床の色に合わせた補修マーカーが有効です。傷に沿ってマーカーを塗り、乾いた布で馴染ませるだけで、目立たなくなります。費用は500円〜1,500円程度です。

傷埋めパテ少し深めの傷には、木工用パテを使用します。傷にパテを詰め、平らに均してから乾燥させ、必要に応じてヤスリで整えます。その後、床の色に合わせた塗料やマーカーで着色します。費用は1,000円〜2,000円程度です。

リペア用クレヨンとワックス複数の色を混ぜて床の色に近づけられるクレヨンタイプの補修材もあります。傷に塗り込んだ後、専用ワックスで保護することで、より自然な仕上がりになります。費用は2,000円〜3,000円程度です。

【壁の軽微な汚れ】メラミンスポンジと専用洗剤の正しい使い方

よだれ跡・鼻跡の除去テクニック犬のよだれや鼻跡は、メラミンスポンジ(激落ちくんなど)を軽く湿らせて優しくこすることで除去できます。ただし、強くこすりすぎると壁紙の表面が剥がれるため、必ず軽い力で行いましょう。

頑固な汚れには、中性洗剤を薄めた水を使います。洗剤が残ると変色の原因になるため、最後は必ず水拭きと乾拭きを行います。

軽い引っかき跡のカバー方法壁紙に軽い引っかき跡がある場合、同系色のクレヨンや修正ペンで目立たなくできることがあります。ただし、これは応急処置であり、完全な補修にはなりません。

【臭い対策】犬特有の体臭・マーキング臭を完全除去する3ステップ

酵素系消臭剤の選び方犬の尿臭やマーキング臭には、酵素系の消臭剤が効果的です。市販のペット用消臭スプレーの中でも、「酵素配合」と明記されているものを選びましょう。臭いの元となる成分を分解するため、香りでごまかすタイプより根本的な解決になります。

壁・床への浸透臭の処理法

  1. 臭いの発生箇所を特定:鼻を近づけて、臭いが強い場所を特定します
  2. 酵素系消臭剤を浸透させる:臭いの箇所にスプレーし、10〜15分放置します
  3. 重曹・クエン酸で拭き上げ:重曹水(水500mlに重曹大さじ1)で拭いた後、クエン酸水で拭き、最後に水拭きします

特に床材に染み込んだ臭いは、複数回繰り返すことで軽減できます。

「補修してはいけない」損傷の見極め方|素人施工がNGなケース

以下のような損傷は、自分で補修すると逆に悪化したり、追加費用を請求されたりする可能性があるため、そのままにしておく方が賢明です。

  • 深い傷や穴:下地まで達している損傷は、専門業者でないと適切に補修できません
  • 広範囲の壁紙の破れ:部分的な張り替えが必要なレベルの損傷
  • 建具の変形や破損:ドア枠や柱の構造的な損傷

素人が中途半端に補修すると「隠蔽しようとした」と判断され、かえって印象を悪くすることがあります。

退去立ち会い当日の交渉実践マニュアル|犬による傷を正しく評価してもらう方法

立ち会い当日は、退去費用が確定する重要な場面です。適切な交渉を行うことで、不当な請求を防ぎましょう。

修繕見積もりの「㎡・箇所数」を確認|過大請求を防ぐチェック術

管理会社から提示される見積書では、以下の点を必ず確認しましょう。

  • 壁紙の張り替え範囲:「部屋全体」ではなく「損傷がある面のみ」になっているか
  • 床の補修面積:実際の損傷箇所の面積と一致しているか
  • 単価の妥当性:1㎡あたりの単価が相場(壁紙1,000円〜1,500円/㎡、床2,500円〜4,500円/㎡程度)と大きく乖離していないか

「一式」という曖昧な表記ではなく、具体的な数値での記載を求めることが重要です。

「犬を飼っていた前提」でも減額できる3つの交渉フレーズ

「この傷は入居時からです」の証拠提示法入居時に撮影した写真があれば、それを提示して「入居前からあった損傷」であることを証明しましょう。スマートフォンの写真には日付情報が記録されているため、有力な証拠となります。

「耐用年数を考慮した計算をお願いします」の言い方「入居して7年経過しているので、壁紙の耐用年数6年を超えています。ガイドラインに基づいた計算をお願いできますか?」と具体的に伝えましょう。

「部分補修で対応可能では?」の提案術「この傷は1箇所のみなので、部屋全体の張り替えではなく、部分補修で対応できないでしょうか?」と提案することで、費用を抑えられる可能性があります。

交渉が決裂した時の次の一手|消費生活センター活用ガイド

立ち会いで納得がいかない場合、その場でサインをせず、「一度持ち帰って検討します」と伝えましょう。

後日、消費生活センター(188番)に相談することで、第三者の視点からアドバイスを受けられます。また、地域の宅地建物取引業協会や不動産無料相談所なども活用できます。

【引用元】独立行政法人国民生活センター「賃貸住宅の原状回復トラブル」https://www.kokusen.go.jp/soudan_topics/data/chintai.html

【チェックリスト付き】犬飼い向け退去準備の完全タイムライン

退去準備は計画的に進めることで、費用を最小限に抑えられます。以下のタイムラインを参考に準備を進めましょう。

退去3週間前:損傷箇所の洗い出しと写真記録

  • 部屋全体をくまなくチェックし、犬による損傷箇所をリスト化
  • 各損傷箇所をスマートフォンで撮影(日付が記録されるように設定)
  • 入居時の写真と照らし合わせ、入居前からあった傷を確認

退去2週間前:自分で補修できる範囲のDIY実施

  • 床の浅い傷を補修マーカーやパテで補修
  • 壁の軽微な汚れをメラミンスポンジで除去
  • 臭いが気になる箇所に酵素系消臭剤を使用

退去1週間前:徹底清掃と消臭・最終チェック

  • 部屋全体の掃除(特に幅木、サッシ周り、換気扇などの細部)
  • 犬の毛を徹底的に除去
  • 重曹・クエン酸を使った消臭拭き掃除
  • 換気を十分に行い、臭いを外に逃がす

立ち会い当日:持参すべき資料と確認事項リスト

持参すべき資料

  • 入居時の写真(スマートフォンでも可)
  • 賃貸借契約書
  • 原状回復ガイドラインの該当ページ(印刷またはスマートフォンで表示)

確認事項

  • 見積書の内訳(㎡数、箇所数、単価)
  • 耐用年数が考慮されているか
  • 入居前からあった損傷が含まれていないか

まとめ|犬による床・壁の損傷も、正しい知識と準備で退去費用は抑えられる

犬との賃貸生活では、床や壁の損傷は避けられない部分もありますが、適切な知識と準備があれば、退去費用を大幅に抑えることが可能です。

  • 損傷パターン別の相場を把握:床の傷や壁の汚れがどの程度の費用になるか事前に理解する
  • DIY補修の実践:退去前に自分でできる範囲の補修を行い、管理会社への印象を良くする
  • 耐用年数を活用した交渉:入居年数が長い場合は、経年劣化を考慮した計算を求める
  • 計画的な退去準備:3週間前から段階的に準備を進める

次回の入居時からは、床に保護マットを敷いたり、壁の低い位置に保護シートを貼ったりすることで、損傷を最小限に抑えることができます。大切な愛犬との暮らしを、最後まで気持ちよく締めくくりましょう。


タイトル 区切り サイトタイトル


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犬と暮らす賃貸の退去費用を抑えるコツを解説!床・壁の修繕相場や耐用年数による減額、DIY補修術から立ち会い時の交渉術まで網羅。事前の準備と正しい知識で、不要な出費や不当な請求を防ぎましょう。

犬と暮らす賃貸の退去費用を抑えるコツを解説!床・壁の修繕相場や耐用年数による減額、DIY補修術から立ち会い時の交渉術まで網羅。事前の準備と正しい知識で、不要な出費や不当な請求を防ぎましょう。

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